西穂西尾根 遠かった頂上と天空からの風景
林道をしばらく歩き、穂高平小屋に到着し、わかんを装着。
春山じゃなく冬山だよ・・・・・。新雪が積もっている中を歩き始めた。
新雪は手ごわかったけれど、しばらくはトレースもあり、まあまあ順調?に進む。
・・・・・・が、ところどころトレースの消えているところが出始め「腰までラッセル」か!?
きれいな雪とりっぱな大木の中をただ黙々とひたすら歩く。きついなぁ・・・・。
それでもなんとか16時15分、1946mの稜線に出、強風の中テント設営。
疲れたぁ・・・・。
先行パーティも少し前にテントを設営している。
翌日は、きれいに晴れた。うれしい!
しばらく登っていくと、目の前に・・・・・・
まっしろい雪をまとった北アルプスの峰々が雲海を従える様に現れた。
「すごーい!すごーい!」
何度この言葉を発しただろう?
まるで天空から眺めたような風景。
「こんな風景に出逢えるからボッカもがんばれるよね」と言い合った。
西穂に向けどんどん進んでいくIさん。
トラバースをするOさん
アクシゼントが!
Oさんのアイゼンの後ろが割れてしまう!?信じられない!この前は前方が壊れ修理したばかりなのに。
OさんとIさんがシュリンゲでアイゼンの応急処置をする。
なんとか応急処置で核心部を通過できた。
どんどん西尾穂に近づいていく。
そして・・・・・
西穂頂上に到着。
涙が出るくらい嬉しかった。
3人で握手し、喜んだ。
頂上からは360度のパソラマが・・・・・。
吊り尾根が綺麗だ。
まだまだ安心できない。
西穂独標まではアップダウンもあり注意しなければ・・・・・。
かなり足は疲労している。
丸山までくればひと安心。
ぼーっと風景を眺めるIさん。
やっとテント場。
疲れたァ・・・・。
お腹もすいた。
せっかちなIさんは雪の上に「サトウのごはん」をのせた。(さすが!)
Oさんのシュリンゲで応急処置をしたアイゼン
帰る途中、今回歩いた西穂西尾根がきれいに見えた。嬉しい。
そうそう12月に歩いた槍に向かう中崎尾根もきれいに見えた。
西穂西尾根・・・・頂上までの道のりはかなり長く、アクシゼントもあったけれど、
ロープあり、雪壁あり、トラバースあり、ラッセルあり・・・・といろんな体験ができ、課題も確認できた。
充実したトレーニング山行となった。
雲海を従えた北アルプスの峰々は余りにも神々しく、まるで天空から眺めたような風景で・・・・。
本当にこの感動をどうしたら伝えられるだろうかと思った。
術がわからず、大きな声で「やっほーー!!」と叫んだ。
そして一緒にこの風景を眺め、頂上まで上り詰めるたOさん、Iさんに感謝します。
メンバーにめぐまれ充実した感動の山行となりました。